精神科に携わる看護師は、精神障害のために日常生活までもが困難となっている患者様のセルフケア能力を高めるような援助を行うことが重要で、患者様の自立に向けての第一歩であると考えています。
患者様を自立へと導くためには患者様の自己決定を尊重することが重要であり、また自己決定は患者様に対する処遇・援助の原則で、基本的人権を尊重するものでもあります。
援助する立場にある者は、倫理的な判断や、自己の感情や独善的な判断等をコントロールすることが求められるなど、援助的人間関係には責任が伴います。
また、我々医療従事者が考える“患者様にとっての最善の利益”と、患者様が求めている“最善の利益”は同じではないと言われています。
それらを常に意識し日々業務を実践していくことが質の高い看護の提供に繋がると思います。
倫理的視点で患者様の援助が出来る看護部を目指します。

当院は精神科療養病棟120床、認知症治療病棟60床を有する単科精神科病院であり入院患者様の中には長期入院を余儀なくされている方々も多くいらっしゃいます。そうした長期入院患者様に現れる症状、状態で問題となってくるのがインスティチューショナリズムであり、本来治療のために入院した施設で、感情の平板化・自閉・意欲低下などの陰性症状の一部が作り出されることをいかに予防していくか、ということに私達は尽力していかなければなりません。幸いなことに当院の周辺環境は自然に囲まれ、心を病んだ患者様にとっては癒しの風景として映り、治療的に大変恵まれた環境にあるかと思います。精神科の専門職として患者様と全人的にかかわることはもちろんのこと、そうした環境を用いて、患者様がインスティチューショナリズムに陥ることのないようなケアを提供していきたいと思っています。
看護という仕事は精神的にも肉体的にも過酷な職業であるといえます。一日の大半をそうした過酷な現場で緊張感を持って過ごすわけですから、私達は常にストレス環境下に身を投じているわけです。私は常々、緊張感が強く責任が重い仕事であればあるほど、ユーモアとウィットが必要だと感じています。当院の基本方針の一文にある「職員の満足」を常に意識し、仕事をするのが楽しくなるような職場づくりこそが、患者様に満足していただける医療・看護の提供につながると思います。

明るく楽しい職場で、私たちと一緒に働いてみませんか?
